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by ritouki

澎湖島へ 1日目

 台湾に住み着くこと3年余り。台北、高雄、台中、台南は言うに及ばず、花蓮港や台東など、ほとんどの街へ出掛けたと言っても過言ではありません。ただ、一度も出掛けるチャンスが無かったのが離島です。今回、ようやく初めて離島を訪れる機会を得ました。

 チャンスをくれたのは黄天麟先生。先生は第一銀行の頭取、会長を歴任。リタイヤ後は民進党政権の8年間、総統府国策顧問を務められました。台湾経済界の重鎮です。
 実をいうと、天麟先生との御縁は長く、私が金美齢先生の秘書として社会人の第一歩を踏み出したとき、初めてオフィスでお迎えしたお客様が天麟先生だったのです。
 その後、様々な講演会や李登輝学校でお目に掛かることで可愛がっていただくようになり、だいぶ前から、「今度一緒に澎湖島へ行きましょう」とお誘いを頂いていました。
 というのも、昭和4年生まれの天麟先生は「澎湖廳馬公市」の生まれ(現在は廳ではなく縣)。日本時代の澎湖には中学までしかなかったため、島を出て台南一中へと進学されたそうです。以前、先生は台南一中のご出身と聞いていたので、ずっと台南生まれだと思い込んでいましたが、澎湖出身と聞いたときには驚いた覚えがあります。

 先生の生家は、長年、誰も住むことなく荒れるに任せていたそうですが、リタイヤ後、たまには台北の喧騒を離れて、生まれ故郷の澎湖で過ごせるようにと一大リフォームを敢行したとか。そこで「数人なら家へ泊まれますよ」ということで、誘って下さったのです。

 今日は夕方の復興航空で澎湖の玄関口、馬公空港へ。搭乗した飛行機はプロペラ機でおよそ50人乗り。飛行機には慣れているとはいえ、機材が小さいのでよく揺れます。ただ、雲の上に出てしまえば一安心。ちょうど夕暮れ時だったので、雲海を照らす夕焼けに出会えました。
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 無事に馬公空港へ着陸。飛行機を降りてからターミナルビルまでは徒歩です。こちらの空港は軍民共用のため、ビルへ入るまでは撮影禁止。「撮影禁止」の看板を撮ろうと思ったら怒られました。
 その後はタクシーで市内へおよそ15分。わざわざ近くの路地まで先生にお出迎えいただき、ご自宅へ到着しました。敷地内の庭はどこか日本風。でもよく見ると庭石のかわりにサンゴが敷かれています。外壁にもサンゴがふんだんに使われていますが、現在では家を新築する場合でも、サンゴを用いた外壁は作らないとのこと。昔は建築費用を安くあげるために海からサンゴを拾ってきて外壁の材料にした(タダだから)ものの、現在では、むしろサンゴが手に入らないし、コンクリートを使うことが多いのが理由だそうです。
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 先生や、事前におすすめスポットを相談した片倉佳史さんから「今の時期、澎湖は風がすごいよ!」と聞いていましたが、確かにその通り。早速、天麟先生ご夫妻と食事へ出掛けましたが、頬を叩きつけるような突風。「大通りは風が強いから、細い路地を歩く」のも澎湖に暮らす人々の知恵だとか。
 表通りは日本時代、「馬公の銀座」と呼ばれた賑やかな通り(現在は「中正路」)ですが、一歩、路地を入ると京都の三年坂のように曲がりくねった細い路地の両脇に、昔ながらの街並みが出現します。歩く人もまばらで、道を一本隔てただけなのに、嘘のような静けさ。現在では政府の補助もあって街並みを再現したり保存が進められたりしているそうです。
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 夕食は港近くの「長進餐廳」にて。ウニの卵焼き(卵よりウニの方が多い!)に感動。あまりにも美味しすぎて写真撮るのをすっかり忘れました。

 お腹いっぱいになって家路へ。
 家並みも台湾本島とはどこか違う馬公。ただ、どこにでも犬が寝ているのは本島も澎湖も一緒でした。
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by ritouki | 2011-03-02 23:54 | イベント