台北事務所の活動をお伝えします


by ritouki

台南の新化武徳殿が修復完了 76年前の光景を再現

 台南市(合併前は台南県)の南部に位置する新化。
 この地に残されていた新化武徳殿の修復がこのほど完了し、お披露目が行われたという報道がありました。しかし、単にお披露目がされたわけではありません。

 1936年(昭和11年)に武徳殿前で撮影された一枚の写真をもとに、区長や市議員らが日本時代の壮丁団(※)に扮し、76年前と同じ場所、同じアングルで当時を再現するという趣向を凝らしたのです。
b0199170_3134445.png

 修復の過程で最も懸念されたのが、修復したことでもともとの武徳殿の面影が失われてしまうことでした。そのため、関係者が日本や台湾に残されたあらゆる武徳殿に関する資料を集めたところ、幸運にも地元史を研究する康文栄さんから、1936年に撮影された新化壮丁団が武徳殿の前庭で撮影した集合写真の提供を受けることが出来たということです。

 お披露目の式典には、台南市政府の関係者や区長、市議員、ボランティアら25人が軍服に着替えて撮影。武徳殿の復刻に一役買った写真を再現しました。
b0199170_3134644.jpg

 新化武徳殿の建設は、資料が残っていないため詳細は分かりませんが、地元住民の証言などにより、1925年(大正14年)から1928年(昭和3年)の間と推定されており、1936年(昭和9年)に一度改修されたことがわかっています。

 戦後は外省人の住処になっていましたが、2005年に無人化、2009年の大型台風で損傷したため修復が行われていました。

(※)壮丁団 治安維持のために組織された隣組のような制度「保甲」の中で結成された自警団のこと。警察の指揮・監督下で治安維持の補助的役割を果たしました。
[PR]
by ritouki | 2012-07-28 23:10 | イベント