場所はMRT淡水駅からタクシーで5分ほど。「老淡水」の名で知られるゴルフ場のすぐそばです。
この古民家は、阪神大震災と台中の921大震災の被災者交流が発端となり、日台交流の証として台湾へ寄贈されたものだそうです。移築は、日本側も台湾側(主に淡江大学建築学科の学生だとか)も手弁当で進められたとのこと。
この日は移築に携わった日本側ボランティアも台湾を訪問して式典が開かれました。
李登輝元総統の名代として、黒光りする太い梁の下で挨拶した蔡焜燦先生は、今後整備予定の日本庭園には日本李登輝友の会から寄贈される桜を植えることを提案されました。
そういえば、畳に座るのも久しぶり。何年かのち、ここで花見が出来る日が来るでしょうか。
式典終了後は、季節外れながらも鯉のぼりを上げてお祝い、記念写真に納まりました。
案内をいただいた時は「龍馬会」とは何か?と不勉強だったのですが、インターネットで検索すると、どうやら「時代の先を見つめ、社会のために自らの意思で行動を起こす『現代の龍馬』を目指すファンの方々の集いのようです。
台湾龍馬会の名誉会長には李登輝元総統が就任されました。そもそも、台湾での龍馬会発足の契機となったのは、昨年(2009年)、李登輝元総統訪日の際、高知県を訪れたことだそうです。元総統は、東京での講演では坂本龍馬の「船中八策」をテーマに講演され、高知での講演ではさらに一歩踏み込み、自身が台湾総統に就任された際、PHP研究所の江口克彦社長(当時)からもらった書簡で言及された坂本龍馬の船中八策こそが、その後の台湾民主化のヒントとなったという逸話を披露されました。
発足式には龍馬の地元・高知県からも20名以上の訪問団が出席。夜の懇親パーティには、尾崎正直・高知県知事も出席され、賑やかな会となりました。