台湾相撲の健闘を祈ります
2010年 10月 12日
また、数年前には大相撲台北場所の巡業が行われ、連日大入り満員で大成功だったというニュースもありました。
そんな相撲を愛好するファンの多い台湾ですが、なんと「中華民国相撲協会」という団体まで存在します。今夜は16日からポーランドのワルシャワで開催される「世界相撲選手権大会」への壮行会にお邪魔して来ました。
相撲協会の理事長は劉朝恵さん。劉さんは台北の生まれ。映画「多桑」に出てくるような大の日本びいきであるお父さんの相撲好きが高じたこと、身体に恵まれたことなどから、17歳で日本へ渡り春日野部屋へ入門しました。「栃ノ華」というしこ名で9年間現役を務め、十両で引退。台湾出身の力士として最高位です。
以前は台北市の圓環そばに住んでいたという劉さん。李登輝元総統のお父上も、晩年をここで過ごしたということで、劉さんとは顔なじみ。時には一緒に食事したり、酒を飲み交わしたこともあったそうです。お父上の李金龍さんは誰でも分け隔てなく接し、近くを通りがかると「ご飯食べてけ」などと声をかける気さくな性格だったため、近所の人からも慕われたとか。
李登輝総統誕生の頃は日本に滞在していたため、どのような人物像か分からなかったものの、「あのご近所の李さんの息子」ということで「きっと間違いのない人物だろう」と感じたそうです。
引退後は日本でしばらく過ごしたものの、4年前に台湾へ戻り、現在は理事長を務めています。
もう一人はコーチの曾志民さん。曾さんも「華栄山」のしこ名で、高田川部屋に所属していました。現在は相撲協会でコーチを務める傍ら、自らも現役力士として大会に出場します。
ポーランドまでは飛行機で16時間。「現役当時と比べればかなり痩せた」というお二人に「席はエコノミーですか?」「おさまりますか?」とちょっと失礼な質問までしてしまいましたが「まぁ、しょうがないね」と苦笑して答えてくれたお二人でした。

右が劉朝恵理事長、左が曾志民コーチ。お二人とも長く日本で過ごしたために日本語はプロペラ。台湾チームのご健闘を祈ります。

