第15回・日本李登輝学校台湾研修団 1日目
2011年 05月 07日
昼の便で台湾入りした参加者の皆さんが淡水に集結。早速、群策会の王燕軍・秘書長の挨拶で始業式が始まります。ただ、ここで一つ残念なお知らせが。最終日に特別講義をしていただく予定だった李登輝元総統が、肺炎のため入院されたとのこと。このため、今月いっぱいのスケジュールはすべて白紙とされたため、李登輝元総統の代わりに作家の黄文雄先生が特別講義をされるとのこと。残念ですが、李登輝元総統にはまだまだお元気でいていただかなくてはなりません。一日も早いご回復をお祈りします。
始業式後、早速ひとつ目の講義は私の国際法の恩師でもある李明峻先生(新台湾国策シンクタンク副主任)による「台湾と国際情勢」。李先生は京都大学出身で、台湾では学術界のみならず、テレビのコメンテーターなどでも活躍されています。
講義では、「国際法上、台湾の地位については数多くの解釈がある。例えば、国連参加の条件である”主権国家”の定義についても諸説あって定まっていない。ならば、まずは台湾の国連加盟をまず達成し、その後、主権国家と認められるよう努力すべき」など、現実的な主張が多かった。
これは、机の上だけで国際法や国際政治を論ずるのではなく、現実に即したかたちに国際法を応用し、李先生ならではの、台湾の主体性を堅持させるためのアイデアといえよう。
本日の講義はひとコマでおしまい。
終了後、ホテルそばの海鮮レストラン「海中天」へ移動して晩餐会。こちらには、李先生のほか、特別ゲストとして昨日、日本から帰って来たばかりの阮美[女朱]さんにも出席いただきました。
母の日の前夜ということもあり、レストランは大賑わい。美味しい海鮮に舌鼓を打ち、飲んで食べての第一夜は更けていきました。
明日は野外研修のため、台南で八田與一ご夫妻慰霊祭に参列した後、澎湖島へ向かいます。