デビュー10周年の一青窈が台北でライブ
2012年 12月 08日
今夜は台北市内の華山創意文化園区内にあるライブハウス「Legacy Taipei」でライブ。500人あまりの客席はほぼ満席で1時間ほどのライブを行いました。
ライブは「月天心」でスタート。その後「喝采」や「赤い風船」「時代」など、昭和歌謡のカバーを披露。MCはほとんど中国語で話していました。アンコールではデビュー曲としてヒットした「もらい泣き」と代表曲の「ハナミズキ」でした。「ハナミズキ」は、今からちょうど100年前の1912年、ときの尾崎行雄・東京市長がワシントンDCのポトマック河畔に桜の苗木を送ったお返しに、米国から贈られたハナミズキをモチーフにして描き上げた曲なんだとか。だから歌詞に「君と好きな人が 百年続きますように」との想いが込められているんですね。
本会も毎年桜の苗木を台湾に贈る「桜募金」を2006年(平成18年)から続けています。いつか台湾の桜の木の下でお花見ができることを願って、そして日本と台湾の良き関係が百年と言わず、とこしえに続きますように、との願いを込めています。
ちなみに一青窈は「台湾五大名家」のひとつに数えられる「基隆顔家」の出身。一青窈の曽祖父にあたる顏雲年が、日本時代の九份で炭鉱を経営したことで財を成し、その礎を築きました。顔雲年は台湾総督府の評議員も務める名士としてその名を馳せました。
戦後は「台陽鉱業」として石炭のみならず、多角的経営に乗り出したことで顔家はますます発展し「板橋林家」「霧峰林家」「鹿港辜家」「高雄陳家」と並んで「台湾五家」と称されました。
一青窈の父にあたる顔恵民は学習院中等部を経て早稲田を卒業。その後、日本人女性と結ばれ、二人の娘をもうけますが若くして急逝しています。一青というのは母方の姓で、石川県にある名字だそうです。台湾との縁深き歌手ですのでこれからも応援したいところです。