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台北在住の筆者(早川友久)が、台北に残された日本統治時代の古蹟や遺構をはじめ、台湾に関わる記事を掲載します。


by ritouki
 デビューしてちょうど10年の一青窈。歌手としての実力もさることながら、台湾人の父と日本人の母の間に生まれたハーフということで、台湾でも高い人気を誇っています。

 今夜は台北市内の華山創意文化園区内にあるライブハウス「Legacy Taipei」でライブ。500人あまりの客席はほぼ満席で1時間ほどのライブを行いました。
デビュー10周年の一青窈が台北でライブ_b0199170_1540185.jpg

 ライブは「月天心」でスタート。その後「喝采」や「赤い風船」「時代」など、昭和歌謡のカバーを披露。MCはほとんど中国語で話していました。アンコールではデビュー曲としてヒットした「もらい泣き」と代表曲の「ハナミズキ」でした。「ハナミズキ」は、今からちょうど100年前の1912年、ときの尾崎行雄・東京市長がワシントンDCのポトマック河畔に桜の苗木を送ったお返しに、米国から贈られたハナミズキをモチーフにして描き上げた曲なんだとか。だから歌詞に「君と好きな人が 百年続きますように」との想いが込められているんですね。

 本会も毎年桜の苗木を台湾に贈る「桜募金」を2006年(平成18年)から続けています。いつか台湾の桜の木の下でお花見ができることを願って、そして日本と台湾の良き関係が百年と言わず、とこしえに続きますように、との願いを込めています。

 ちなみに一青窈は「台湾五大名家」のひとつに数えられる「基隆顔家」の出身。一青窈の曽祖父にあたる顏雲年が、日本時代の九份で炭鉱を経営したことで財を成し、その礎を築きました。顔雲年は台湾総督府の評議員も務める名士としてその名を馳せました。
 戦後は「台陽鉱業」として石炭のみならず、多角的経営に乗り出したことで顔家はますます発展し「板橋林家」「霧峰林家」「鹿港辜家」「高雄陳家」と並んで「台湾五家」と称されました。
 一青窈の父にあたる顔恵民は学習院中等部を経て早稲田を卒業。その後、日本人女性と結ばれ、二人の娘をもうけますが若くして急逝しています。一青というのは母方の姓で、石川県にある名字だそうです。台湾との縁深き歌手ですのでこれからも応援したいところです。
# by ritouki | 2012-12-08 23:59 | イベント
 昨日の台北は、一週間以上降ったり止んだりだった空が久々に晴れ上がり、気持ちのいい天気になりました。しかし、一夜明けたらまた雨模様で更なる冷え込み、気温は15度前後と、南国台湾にも本格的な冬が訪れています。

 今日は、事務局スタッフで新婚のMさんが、ご主人の御母堂と伯母上を連れて来台。大好きな台湾へぜひ連れて行ってあげたいと思っていたものの、仕事が忙しくてなかなか連休がとれないご主人がMさんに託したとのこと。

 記念すべき初台湾の晩餐は蔡焜燦先生ご夫妻のご招待にて。おなじみ国賓飯店のテーブルを囲み、いつもながらの丁々発止。蔡先生の口から飛び出す様々なお話しに目を丸くされていました。12月に入り、急激に冷え込み始めた台北ですが、蔡先生もおばあちゃんも健啖ぶりを発揮していただき安心しました。予報によると明日はもっと気温が下がるとか、お身体ご自愛下さい。
台北は冷たい雨、でも蔡焜燦先生ご夫妻はお元気_b0199170_255311.jpg

# by ritouki | 2012-12-08 23:55 | イベント
 本会の「役員および支部長訪台団」は本日から台湾入り。団長は常務理事の澤英武氏(元産経新聞記者/外交評論家)、副団長は梅原克彦氏(前仙台市長/国際教養大学教授)、総勢15名の訪台団です。

 もともと16時から予定されていた李登輝元総統との懇談でしたが、昨日夜に秘書を通じ「皆さんとなるべく長くお話ししたいから15時からに前倒し出来ないか」という総統からの連絡をいただきました。訪台団が搭乗するのは松山空港13時半着の便。現地合流の理事の方々との挨拶もそこそこに一路淡水を目指します。

 幸い渋滞もなく、15時ギリギリで淡水に到着。総統の執務室と扉ひとつで繋がる会議室に通されると、その声を聞きつけたのか、待ちかねたかのように総統自らお出ましいただきました。全員と握手していただき、蔡焜燦・李登輝民主協会理事長にも加わっていただいて、早速懇談を開始しました。
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 席上、これまでの本会の10年にわたる歩みを振り返り、総統から「外登証問題の解決や正名運動の推進、戸籍表記問題や地図帳問題の署名運動など、本当によくやってくれてありがとう」と、過分なお言葉をいただきました。
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 蔡焜燦先生からも「日本李登輝友の会はまさに『台湾大使館』の役割を果たしてくれている。東京の(大使館に相当する)台北駐日経済文化代表処が声を上げないことをやってくれている」と評価していただいています。
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 その後、総統から「皆さんともっとお話ししたい。何か意見はありませんか」ということで、台湾の法的地位について伊藤英樹理事から発言。伊藤理事の書かれた文章にも熱心に目を通されていました。澤団長と意見交換をされたり、ご自身の講演をまとめた『日台の心と心の絆』を教科書のようにしてお話しいただくなど、大変濃密な2時間たっぷりの懇談でした。
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 総統ご自身、まだお話し足りないようでしたが、少しお疲れ気味ということで、17時過ぎに懇談は終了。最後には訪台団と記念写真に収まっていただきました。

 夜は淡水の海鮮レストラン「海中天」で蔡焜燦先生を囲んでの晩餐会。日頃は全国に散らばる各支部どうしの親交を温め、李登輝元総統から期待されている更なる活動の活発化を誓いました。
 明日午前は交流協会を表敬訪問、午後は景美監獄を参観、夜は李登輝民主協会主催の晩餐会が予定されています。
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# by ritouki | 2012-12-03 23:43 | イベント
「日本人はいったいどうしたんだ!日本精神はどこへ行ったんだ!」李登輝学校最終日_b0199170_16372126.jpg

「日本人はいったいどうしたんだ!日本精神はどこへ行ったんだ!」李登輝学校最終日_b0199170_16372356.jpg

「日本人はいったいどうしたんだ!日本精神はどこへ行ったんだ!」李登輝学校最終日_b0199170_16372916.jpg

「日本人はいったいどうしたんだ!日本精神はどこへ行ったんだ!」李登輝学校最終日_b0199170_16372840.jpg

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# by ritouki | 2012-11-26 16:35 | イベント
 昨日午後の蔡英文主席の講義で開幕した第18回・日本李登輝学校台湾研修団は2日目を迎えました。本日は朝から夕方までずっと座学の日。

 午前9時15分から、黄天麟先生(元総統府国策顧問・元第一銀行頭取)による「台湾の経済と日台FTA締結」でスタート。FTAとひとくちに言っても、慎重に締結先を考慮しなければならない。例えば、農作物でも、相互に補完できるような品物を輸出できるような相手先を選ばなければ却ってデメリットを生み出してしまうなどと警鐘を鳴らしました。
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 続いては初登場の陳南天・台湾独立建国聯盟主席。昨年11月に急逝された黄昭堂主席の後任として台湾独立運動の先頭に立ってらっしゃいます。タイトルは「基隆と日本の交流史」。故郷でもあり、副市長や代理市長を務められたこともある基隆と日本の密接な交流についてお話しいただきました。基隆は内台航路の玄関口として、軍港として日本時代も戦後も重要な役割を果たしてきました。そんな基隆にスポットを当てた内容です。
 陳主席には明日、実際に基隆での野外研修にご同行いただく予定です。
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 ランチを挟んで午後一番の講義はご存知「老台北」の蔡焜燦先生。「台湾人が大切に思うもの」と題された講義はまさに蔡先生の独壇場。相変わらずの丁々発止でユーモアたっぷりの語り口であっという間に参加者を魅了。日本と台湾の世界でも類を見ない密接な関係を紐解く蔡先生の講演に一同感無量の様子でした。
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第18回・日本李登輝学校台湾研修団 2日目_b0199170_22164310.jpg

 そしてフィナーレは国際法の若手ホープ、李明峻先生(新台湾国策シンクタンク副執行長)による「台湾の国際法的地位」は、国際法の基礎を簡単明瞭に解説しながら、台湾と中華民国の関係を国際法の観点から講義。多くの人々が混同している国際政治の視点と国際法の視点を峻別して分かりやすくご説明いただきました。
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 午後5時半までの講義で本日の予定は終了。今夜は自由行動のため、台北市内へ繰り出したり、淡水の夜市を楽しんだりと思い思いに過ごされたようです。
 明日は基隆、宜蘭への野外研修へ出発。月曜日に淡水へ戻り、李登輝元総統の特別講義です。
# by ritouki | 2012-11-23 22:46 | イベント